レッドウッド森林公園は、ロトルアに来たら是非訪れて欲しい場所のひとつです。
真っ直ぐな赤杉が立ち並ぶ光景は神秘的で、とても気持ちのよい森林浴ウォークができる場所です。数々のウォーキングコースや乗馬コース、マウンテンバイクコースなどが整備されています。
レッドウッド森林公園はもともとNZで初めて林業を始めた場所で、国内2つの研究所のうちのNZ最大規模の林業研究所がある。現在は森林散策ができる私有の公園で市内中心部から非常に近い場所に森林があり、市民にも親しまれています。
歩道が土や木のチップなどで整備されていて歩きやすく、マウンテンバイク用や乗馬用のコースもあります。
5776ha(約7×8km)の広さに、レッドウッドがたくさん見られ、その他ダグラスファー、ユーカリ、プラタナスなども見られる。 その他、NZ原生植物のリム、シダ類、チキン&ヘン、ランギオラなども見ることができます。
〜ウォーキングコース〜
園内には合計6つのウォーキングコースがあります。
赤コース= 2km、歩行時間 0.5時間、なだらかで平坦な道(初級レベル)
青コース= 3.4km、歩行時間 1.0時間、なだらかで平坦な道(初級レベル)
緑コース= 4.8km、歩行時間 1.3時間、若干の起伏あり(初、中級レベル)
黄コース= 7.5km、歩行時間 2.0時間、全体が坂道(初、中級レベル)
紫コース= 11.5km、歩行時間 3.3時間、全体で起伏があり(中級レベル)
黒コース= 34km、歩行時間 8.0時間、全体で起伏があり(中級レベル)
レッドウッドは世界三大巨木の一つで、現在の地球上で最も大きな木は原産地のアメリカ合衆国にある同じ種類のレッドウッドです。樹齢が約2000歳で高さが120mほどといわれています。「ヒュペリオン」という名前で呼ばれ、ギリシャ神話に登場するティタン(巨人族)の一人で高みを行く者の意味があります。
NZロトルアにあるレッドウッドは1901年に植えられ、現在100歳少々ですが高さが65mを越します。たったの100年ほどで世界で最も高い木の半分の高さにまで成長しました。
〜公園内最大のレッドウッド〜
右上の写真は1901年に植えられたもので現在100歳少々、高さ約65m、幹の直径が約2.3mあります。
しかしながらNZレッドウッドはあまりにも早く成長してしまうため、年輪の幅が広くて繊維の密度が少なく、柔らかすぎてしまいます。そのため建築用などの木材には使用できません。表皮の赤い色が内部の繊維に浸透しているため、紙を作るにしても漂白作業をしなければならなく、費用がかかり採算が取れません。以前はバターを固める箱に木箱を使用していましたが、この木の赤い色が移るため、バターボックスにも使用できませんでした。
そのためこれらの大きなレッドウッドは木材や繊維の商業的価値はなく、眺めて楽しむ「観賞用」です。現在木材用として植林されている木はラジアタパイン(91%)、ダグラスファー(6%)、その他ユーカリやもみの木です。
レッドウッド自体にも幾つかの特徴があります。赤い幹の表皮は寒さや暴風雨、山火事などから身を守るために厚くなるといいます(植物は成長過程でそのような自然災害によって死に絶えることが比較的多い)。またその表皮にはタンニンと呼ばれる成分が含まれ、医療品やインクの材料などに利用されます。木に害を与える昆虫類の多くはそのタンニンを嫌うため、レッドウッドにはあまり近寄りません。この森林公園内に飛んでる虫が少ないのはそのタンニンが原因です。
日本一高い木は高知県大豊町杉八坂神社境内の「大豊の大杉」で南北の2株が根元で合わさっているので別名「夫婦杉」とも言われる。南大杉は高さ60m、根回り20m 北大杉は高さ57m、根回り16.5m 推定樹齢は3000年で須佐之男命が植えました。
以前日本では「杉の木」を「まっすぐ、すぐに伸びる」ことから「すぐの木」と名前で呼んでいたそうです。その「すぐ」がなまって出来た言葉が「すぎ」だそうです。
「マリー サウザーランド」ウェールズにあるボンガー大学で世界で初めて林業の博士号を取得したNZの女性で、この地でNZの森林研究に大いなる貢献をなされました。その女性の名前を取った記念樹です。
大きなしだ植物が多く見られるのはNZの北島での特徴で、レッドウッドでもたくさんの木性シダを見ることができます。
枝が太く真っ黒なしだはブラックツリーファーン(マオリ名 =ママク、日本名 =黒銀しだ)で、こちらは高さ30メートル位まで成長し、しだ植物の中では世界最大です。NZのしだが何故大きく育つかは以下の理由があります。
NZの国の木と言えば、シルバーファーン(マオリ名 = パンガ、日本名 = 銀しだ)です。日本の「裏白のしだ」のように葉の裏が白くなっているのが特徴で、外見上直ぐに見分ける方法は枝が白くなっているものを探します。
ちなみにしだは約180種類もあるため、殆どのしだの葉は裏側が白くなっていません。銀しだは高さ15メートル位まで高く成長します。
このように大きなしだをみることにより、NZの植物群は大昔から殆ど進化をしていないことが分かり、世界的に見てもとてもユニークな特徴なのです。
たまに幹の最上部にマオリ語で「コル」と呼ばれる渦巻き模様の新芽を見ることがあります。この部分は以前マオリの人も食していました。マオリの彫刻などに見られる象徴的な渦巻き模様は、このしだの新芽からデザインがとられています。
木の葉のデザインがNZラグビー代表チーム、オールブラックスのチームロゴとしてとても親しまれています。国旗のデザインもこの「シルバーファーン」に変えようという意見もあります。また昔マオリの人々も森に入っても迷わないように、この葉を裏返しにして地面に置いて道しるべにしていたとのことです。現在ではこの幹をガーデニングのフェンスなどや工芸品にも使用しています。
2015年12月にレッドウッドツリーウォークがOPEN。
レッドウッドに掛けられた吊橋を使って森の中を歩く、全長約550mのコースです。
高さ6m〜12mに掛けられた吊橋が全部で22個あります。所要時間は約15〜20分。
ぐらぐら揺れる吊橋はなかなかスリリングで、大人でも子供でも楽しめます。
このレッドウッドツリーウォーク、料金は大人$25、子供$15です。
レッドウッド森林公園 観光情報
観光時間目安
ちょっとした観光には赤コース(30〜45分前後)がおすすめです。
料金
ウォーキング:無料
レッドウッドツリーウォーク:大人$30,子供$20
場所・行き方
ロトルア市内中心部から市バスで約10分。