2006年までは「マオリ 工芸美術学校、Whakarewarewa Maori Arts & Crafts Institute]と名乗っていたが、2007年の4月に再オープンした際に改名。テ プイアはマオリ語で「間歇泉」を意味します。
テプイヤの見どころは、
1) 間欠泉と地熱地帯
2) マオリ文化(展示やショー)
3) キーウィバード
の3本です。
団体ツアーではだいたい1時間ほどで見学しますが、もし地熱地帯の広がる園内を隅々まで全部歩こうと思うとそれなりに広いです。
見どころは1時間で十分回れますが、間欠泉が上がるタイミングが不定期だし、入場料もなかなか高いので、、個人で訪れる場合は90分〜120分くらいを目途に計画するとよいんじゃないでしょうか。
※2024年1月現在、テプイヤ観光は60分毎に運行される現地ガイドツアー(約90分間)に参加する形になっています。
マオリのショー(別料金)も一日に数回行われていて、園内観光とセットで購入できます。
地熱地帯ロトルアには多くの地熱スポット(観光地)がありますが、ロケーションと間欠泉の知名度から、海外(特にアジア)からの観光客が最も多いのがこのテプイヤです。
一番の見どころはやはり間欠泉でしょう。
入り口を入り奥に進んでいくと、間欠泉を遠くから見渡す展望台に出ます。
ここから間欠泉までは歩いて5分。上がっているときはダッシュで向かいましょう!
写真の「ポフツ間欠泉」は、高さ20〜25m(最大30m)まで吹き上がる世界有数の間歇泉です。この「ポフツ」というのはマオリ語で「爆発」の意味です。
人口の手を加えていない天然の間歇泉のため、間欠泉の高さや上がるまでの時間は日によって大きく異なります。
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一応一日に約20回ほど上がると言われていて、ひとたび上がると15〜30分程度上がり続ける傾向で、止まっている時間は30分〜60分程度です。上がりはじめが一番大きいことが多いです。
確実にこの間欠泉を必ず見たい方は少し長め(1.5〜2時間程度)の観光を予定しておくとよいでしょう。
上の写真をよく見ると、実は2本の間欠泉が上がっているのがわかります。
最初に紹介したポフツ間欠泉は右側、その左隣にあるのは「プリンスオブウェールズフェザー間欠泉」です。こちらの間歇泉は高さ3〜5m程です。
通常、プリンスオブウェールズフェザー間欠泉のほうがポフツ間欠泉よりも先に上がり始め、長い時間上がります。(なので、これを見てポフツ間欠泉と勘違いしないように注意してください。。)
ウェールズの紋章である噴水のような形に見えることによって名付けられました。またかつてエリザベス女王(?)が身に着けていた鳥の羽に形が似ていることも、名前の由来となったそうです。その鳥の羽は当時ファッションとして流行りました。
ロトルアは世界第2位の温泉湯量をほこる街です(1位はアイルランド)。
これら2つの間欠泉の豪快な水量を見れば、その豊富な湯量が実感できるでしょう。
ポコポコと湧き上がる泥温泉です。
日本ではよく「坊主地獄」と呼ばれる泥の温泉ですが、マオリ語では「ヌンガ モカイア ココ」という名前がついていて、昔のマオリ酋長であったココのペット(もしくはおもちゃ)という意味になります。
マオリの人はこの湧き上がる音を「カパカパ」と表現しました。一方、ニュージーランドに来た初期のヨーロッパ人は、この池を見て、かえるが飛び跳ねているようだと言う事で「フロッグ プール (かえるの池)」と名付けました。
池の温度は降水量や表面、内部によってかなり異なりますが、熱いところでは90〜95℃あると言われます。鉱物が酸性のガスと水蒸気、地熱によって溶け、カオリンと呼ばれる粘土質ができ、この池ができました。カオリンは本来白色ですが、黒色硫黄分と混ざると、灰色になります。
地熱地帯エリアは1周で1時間少々かかるウォーキングトラックが伸びていて、蒸気や硫黄ガスの湧き出る光景や、きれいな温泉池などを見ることができます。
また、ニュージーランドのおみやげとして有名な「マヌカハニー」の元となる、マヌカの木がたくさん生えてます。初夏の時期には満開のマヌカを目にすることができます。
ニュージーランドの国鳥といえば「キーウィバード」(飛べない鳥)ですね。
この小屋の中で、通常2匹のキーウィバードが飼われています。中ではおしゃべりやカメラの撮影が禁止されています。
キーウィは夜行性のため、どの観光地でも室内を暗くしてあるんですが、それにしてもここは真っ暗。。かつ1日に16〜20時間近く寝ている鳥なので、見れる確率は半々くらいかも。。。
テプイアはマオリ文化の保存に力を入れている施設とあって、入り口からマオリのオブジェが並びます。
日本の神社にある鳥居にような門をくぐると12対の守護神(マオリの彫刻)が、マオリの宝であるヒスイの原石を見守っています。更に天井にそびえる柱と、柱の先端にある仮面は夜空の星達を表しています。
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昔のマオリの村を復元したマオリ村の中を歩いて観察できます。
マオリ村入口
マオリの家
食料貯蔵庫とうなぎの干物
ハンギ料理を作る穴
マオリの人々は村を作って共同生活をしていましたので、その村の中心部には「マラエ」と呼ばれる集会場がありました。このテ プイアにあるマラエはこの地にある彫刻学校の生徒の手によって10年間かけて作られた建物で、家の内部でも写真を撮る事が出来ます。
マラエの前で行われるこの儀式はTVなどでも有名ですね。
マラエの中で見ることができるマオリショーも1日3回(と夜のディナーショーが1回)行われています。
園内にはマオリの彫刻が各所に展示されています。
「赤」は血液、つまり生命を表し、かつてはサメの肝臓で色付けしていました。「白」は光を意味して、かつては石灰を砕き、水に溶かして色漬けをしていました。「黒」は闇を表し、泥温泉で染色をしていました。
マオリの像が手にするしゃもじのようなものは、「マレ」という武器になります。
こん棒のように重く、また薄いので鉈(なた)のように振り回しました。緑色のマレは元々は翡翠で作られていたため、深緑色をしています。また白色のマレはかつてはクジラの骨を削って作りました。
園内にはマオリの彫刻学校もあり、中を見学することができます。
この「マオリ工芸美術学校」は、伝統工芸文化と技術を守るために政府によって作られた学校で、マオリ人による高等学校卒の者に入学権利があり、面接によっていかにマオリについて高いプライドと教育知識があるかで合否が決まるそうです。
刃物を扱う危険な作業ということで、彫刻は伝統的に男性のみが行える作業です。3年間かけて彫刻に込められたデザインの意味と、彫刻技術を学んでいきます。
卒業までには約60種の彫刻刀を使いこなせなければなりません。ただ彫刻刀の鉄はヨーロッパ人がマオリに伝えた物ですので、以前のマオリは翡翠や黒曜石、貝を使って彫刻をしていました。使われる木材は「トタラ」と呼ばれるNZ松です。彫刻デザインは時代によって流行りがあるそうですので、熟練者が見ると何時の時代に作られたかが分かると言われています。
こちらは女性による工芸細工。
右はマオリがよく着ている「ピューピュー」腰蓑で、繊維の部分は温泉などで染められます。
これらは全て「フラックス」という植物(マオリ語名ハラケケ、日本語名マオ蘭やりゅうぜつ蘭と似た種)で作られています。
フラックスの葉は縁が鋭くなく、とても丈夫な繊維を持ちます。ニュージーランド全土で見る事ができ、大変便利だと言う事でヨーロッパからの初期の移民たちはこの植物を本国に輸出していた事もあります。
園内にはカフェとレストランがあります。
カフェでは、サンドイッチやパイなどの軽食や、コーヒー、アイスクリームが売られており、軽食を食べるには十分です。
レストランの方はマオリの伝統料理「ハンギ料理」を味わえる本格的なビュッフェレストランになっています。
テ プイア(Te Puia) 観光情報
観光時間目安
【園内見学】
約90分〜
【マオリのショー※】
11.30, 12.30 〜 ほか。 セレモニー含め約45分間(別料金)
※最新の開催時間は公式HPでご確認ください
http://www.tepuia.com/
場所・行き方
市内中心部から約3.5km。公共バスあるいは徒歩(40〜45分ほど)で行くことができます。